ガイドとレポート

アジア太平洋地域の決済事情は2022年どうなる?

アジア太平洋地域の加盟店の皆様が新年を迎えるにあたり、Adyenの太平洋地域プレジデント、Warren Hayashiが2022年の目玉となる小売のトレンドについて語ります。

11 3月, 2022
 ·  1 分
アジア太平洋地域の決済事情は2022年どうなる?
Adyenのアジア太平洋地域プレジデント、Warren Hayashiが2022年の小売りのトレンドについて共有します。

Adyenのアジア太平洋地域プレジデント、Warren Hayashiが2022年の小売りのトレンドについて共有します。

顧客の期待が高まる中、企業には今まで以上に顧客にエンゲージし、あらゆるタッチポイントにおいて円滑な小売り体験を提供する努力が求められています。アジア太平洋地域の小売り情勢がどのように変化しているのか、その先を行くために何ができるのかを見ていきます。

トレンド1:最高の買い物体験を目指して

今日の消費者は選択肢が多く、様々な決済方法が存在しています。実店舗を訪れた後、オンラインで購入することもできます。ソーシャルコマースの認知度が高まる中、ライブ配信型のショッピングに参加することもでき、新規およびリピート購入の獲得に貢献しています。同様に、カード決済や銀行振込のほか、モバイル決済およびデジタルウォレットなどの様々な決済方法があります。

選択肢が多様になったことで、企業はカスタマージャーニーの始まりと終わりを明確にしたり、予測可能なルートを描いたりすることは難しくなっています。さらに、消費者の注目を集め、ロイヤリティを獲得し、最終的にはより大きなシェアを獲得するために、最高の買い物体験を目指した競争が激化しています。

「決済は顧客体験の重要な構成要素であり、そのプロセスは自社のビジネスを差別化する手段に活用できます」

Warren Hayashiプレジデント、アジア太平洋地域、Adyen

決済は顧客体験全体の重要な構成要素であり、そのプロセスは自社のビジネスを差別化する手段に活用できます。私たちの顧客の中から、オーストラリアの有名なレザー製ブーツメーカーR.M. Williamsを例にとって紹介します。Adyenと協業し、オンラインとオフラインの全販売チャネル上にシームレスな決済体験を構築しました。R.M.Williamsはモバイル決済とエンドレスアイル機能を活用し、スムーズな決済プロセスを店舗に導入しました。これにより、店頭で買い物をするお客様は、在庫のない商品を含むすべての商品を見て、商品を選び、列に並ぶことなくモバイル決済端末で支払いを済ませることができるのです。

R.M.Williamsはすべての決済を一つのプラットフォームで処理することで、顧客の好みを把握し、パーソナライズされた買い物体験を提供できるようになりました。

言うまでもなく、パーソナライズされた顧客体験はこれまでになく重要性を増しています。そのため、決済方法と消費者の意図が顧客の興味を引き、維持するためにますます重要な要素となっています。そこで2つ目のトレンドです:

トレンド2:データを活用したハイパーパーソナライズド顧客体験

お客様が商品を購入したということは、商品に興味を持ったことの証明であり、彼らの好みが反映されています。どこで、いつ、どのように購入し、いくら支払ったかが明らかになります。簡単に言えば、特定のショッピング体験が購入に結び付く過程を把握できるため、カスタマージャーニーマッピングを完成させることができるのです。このような詳細な情報を得ることで、強力にパーソナライズされた顧客体験を実現し、顧客とより強固な関係を構築し、リピート購入やロイヤリティを獲得することにつながります。

シンガポールの老舗ブランドBHGは、このようなインサイトを使用してパーソナライズされた店舗体験を提供しています。消費者が実店舗に戻ってきているとはいえ、BHGはEコマースの台頭により実店舗の役割が変わりつつあることを認識しています。BHGの戦略は、店舗を顧客がブランドを体験し、試着し、新製品に関する情報を手に入れる場所にすることです。そのブランド体験全体の一部がパーソナライゼーションです。顧客が来店すると、BHGの店員は、その顧客がリピーターかどうか、以前に特定の価格で商品を購入したかどうかを把握することができます。在庫データやCRMシステム、Eコマースプラットフォームや実店舗のデータを取り込むことのできる、Aydenの専門知識を詰め込んだバックエンドシステムにより実現しました。

それ以上に、お客様は買い物や支払いの過程を管理できるようになり、顧客の行く手に先回りして彼らの望む決済方法を提供することができるようになりました。これらが3つ目のトレンドを後押ししています:

トレンド3:長期の決済戦略により事業の成長をサポート

過去2年の間に多くの企業が、パンデミックによるEコマース需要の増加と非接触型決済に対応するためにデジタル化の取り組みを加速させてきました。その結果、一部の企業は断片的な決済チャネルの巨大ネットワークの中で、すべてのデータを紐づけることができず、決済インフラを円滑に拡張することができない状況に陥っています。このような問題は、強力で綿密に設計された決済戦略に投資することで解決できます。これは、買い物客の行動の変化に素早く対応できるソリューションを選択することと同じです。

アジア地域のオンラインファッション小売大手のZaloraは、一貫した決済戦略の構築に成功しています。新型コロナウイルスが世界中にまん延した際、Zaloraはすぐに買い物客が生活必需品や家庭用品、ライフスタイル製品にシフトしていることに気づきました。データから得たインサイトとサプライチェーンネットワークを頼りに、Zaloraはわずか3日の間に新規商品カテゴリを立ち上げ、食品、パーソナルケア、医薬品の新しい需要に対応しました。

より賢く意思決定を行うためのデータを提供することに加え、効果的な決済戦略を手にすることで、国境を越えて事業を展開し、新しい決済方法、チャネル、市場などを含むニーズの変化に対応することが容易になります。

SHEINの成功は、優れた決済戦略が事業の拡大にどれだけ貢献するかを示しています。2008年に創業したSHEINは、世界で最も大きなEコマース小売業者の一つです。成功の鍵は、世界中の顧客が簡単かつ安全に支払いを行えるようにしたことです。SHEINはAdyenの統合グローバル決済プラットフォームを利用して、拡大する世界の様々な市場で現地の決済方法を迅速に追加することでコンバージョン率を高めています。

消費者にキャッシュレス決済が普及する中、各市場とターゲットとなる消費者セグメントにおいてよく使われている決済方法を考慮する必要があります。例えば、日本に事業を展開する場合にはコンビニ決済を、オランダやドイツなどヨーロッパの国々に進出する場合にはiDEALやSofortといった決済方法を検討する必要があります。

長期の決済戦略に投資することで、今日のダイナミックな小売り環境で事業を継続するために重要となる2つの要素、柔軟性とスケーラビリティを実現することができます。

顧客とデータを最優先に

2022年を生き抜くためには、支払いインサイトから顧客についての利用可能なインサイトを最大限活用して、関連する決済方法を取り入れるなど、買い物客の体験を戦略の中心に据える必要があります。購買を妨げているカスタマージャーニーにおけるボトルネックを発見したり、個々の買い物客の好みに合わせた個性的な体験を実現したり、データは成長の機会を生み出してくれます。

もちろんデータの収集や分析、新しい決済手段の追加などは、特に複数の国において販売を展開する小売業者にとっては複雑なものとなります。強力な決済パートナーはこのような困難を乗り越え、顧客体験とロイヤリティを高める決済戦略を築くのに役立ちます。

これらのトレンドを最大限に活用する方法の詳細については、今すぐお問い合わせください。




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