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対面決済セキュリティ基準の進化 「PCI PTS 6」 移行完全ガイド

2025年9月2日
 ·  6 分

対面決済のセキュリティを長年支えてきた「PCI PTS 5」は、2027年4月30日をもって認定が終了します。Adyenではこれに先立ち、2026年4月末をもってPCI PTS 5対応端末の販売を終了し、より強固なセキュリティ基準「PCI PTS 6」へのスムーズな移行をサポートします。

業界全体で進められているPCI PTS 5から6への移行は、単なるルール変更ではなく、決済インフラを近代化し、将来の決済体験を確かなものにする重要なマイルストーンです。

特に、日本全国や世界中に多店舗展開し、日々膨大な数の決済を処理する事業者にとって、最新規格への対応はインフラを強化し、競争力を高める絶好の機会です。変化の激しい市場環境で競争優位性を維持するための重要な基盤となります。

PCI PTSとは?

PCI PTS(Payment Card Industry PIN Transaction Security)とは、暗証番号(PIN)を入力する決済端末を対象とした国際的なセキュリティ基準です。クレジットカード業界の国際セキュリティ基準である「PCI DSS」に基づき、カード情報の保護と、不正のない安全な取引を保証するために定められています。

このセキュリティ基準は、新たなセキュリティの脅威や技術の進歩に対応するため、通常4~5年ごとに更新されます。

決済端末を製造する企業だけでなく、それを利用する金融機関や加盟店にも最新規格への準拠が求められます。

PCI PTSの最新版であるPCI PTS 6では、ハードウェア・ソフトウェア・機能面で新たな基準が設けられ、決済端末のセキュリティがさらに強化されています。

PCI PTS 5とPCI PTS 6の違い

PCI PTS 6は、現行のPCI PTS 5をベースに、新たな脅威や高度化する不正行為への対策を強化した最新のセキュリティ基準です。非接触決済やモバイルウォレットの急速な普及といった市場の変化に対応しており、企業はより高度な安全性を確保しながら、規制遵守と消費者の信頼維持を両立できるようになります。

PCI PTS 6で進化した 「6つの主要機能」

  • 暗号技術の刷新 従来のRSA方式から次世代の公開鍵暗号技術であるECC(楕円曲線暗号)に移行しました。PCI PTS 5と比べ、より短い鍵で同等以上の強力な暗号化ができるため、セキュリティ強度が上がるだけでなく、決済処理の高速化も実現しています。

  • 物理的セキュリティの強化 端末の本体には不正なこじ開けや改造を検知するセンサーが搭載され、機密データを安全に保護する仕組みが備わっています。

  • ソフトウェア保護と改ざん防止 ソフトウェアの安全性を保つため、端末ソフトは3年ごとの再検証が義務化されました。また、起動時にソフトの改ざんを自動で検知するセキュアブート機能を搭載し、ウイルスや未承認の更新から端末を守ります。

  • モバイル端末による決済の統合 店舗のスマホやタブレットでも、安全にカードのPINを入力して決済できる技術(SPoC)を規格内に完全統合。これにより、従来の専用POS端末に頼らず、柔軟でスピーディーな支払い体験を提供できます。

  • 利用シーンに応じたモジュール設計 モジュール形式を採用しており、端末の利用シーンに応じてセキュリティ設定を最適化できます。たとえば「自販機」「有人レジ」「モバイル端末」など、用途に合わせた柔軟な導入が可能です。これにより、現場のニーズに合わせた効率的で安全な決済環境を提供できます。

  • リアルタイム検知とアクセス制御 端末のシステムは異常を瞬時に察知するリアルタイム検知機能を備え、重要な操作には「多要素認証(MFA)」を必須化しています。これにより、外部からの攻撃だけでなく、内部犯行やなりすましによるリスクも最小限に抑えます。

PCI PTS 6への移行がもたらすビジネス上のメリット

  • トランザクションの高速化 最新の処理能力により、決済完了までの時間が短縮。シームレスな支払いを実現し、チェックアウト時のストレスを最小限に抑えます。

  • レジ待ち時間の削減 据置型のレジカウンターに縛られず、店内のどこでも従業員が会計を行えるようになります。混雑を分散させ、スムーズな購買体験を提供できます。

  • 端末1台で「店舗業務」を完結 決済に加え、内蔵カメラによる在庫確認、ポイント付与、POSアプリの操作まで1台で対応可能。重たいレジ専用機や複数端末を使い分ける手間を省き、店舗オペレーションを最適化することで、限られたリソースでも最大限のパフォーマンスを発揮できるようになります。

  • 新たな決済手段への即時対応 生体認証やQRコード決済など、最新の支払い方法を柔軟に取り込める設計となっており、多様化する消費者ニーズに迅速に応えられます。

  • セキュリティとブランド信頼の強化 高度な不正対策により、データ漏洩や金融ペナルティのリスクを劇的に低減。顧客の機密データを強固に守ることで、ブランドへの信頼を揺るぎないものにします。

  • 運用・メンテナンスコストの削減 最新端末はコスト効率に優れるだけでなく、リモート管理機能の強化により、物理的なメンテナンスコストや端末管理の工数を大幅に削減できます。

PCI PTS 5から6への移行タイムライン

現在PCI PTS 5端末を使用しているすべての企業が、この移行の影響を受けます。影響を受ける端末の詳細なリストについては、Adyenの「この移行で影響を受けるデバイスについて」にてご確認ください。現在ご利用中の端末がPCI PTS 5対応の場合は、早めに移行計画の検討を開始することが推奨されます。 詳しいタイムラインはこちらを参考にしてください。

AdyenによるPCI PTS 6へのスムーズな移行サポート

Adyenは、加盟店が複雑な技術作業に悩むことなく、PTS 6への移行を最小限の工数でアップグレードできる仕組みを整えています。

移行を簡単にする3つの仕組み

  • プラグ&プレイで即時切替 現在お使いのPCI PTS 5端末をPCI PTS 6端末に物理的に交換するだけで、既存設定を引き継ぎ、すぐに決済を開始できます。追加の開発や統合作業は不要です。

  • Android端末の活用で業務効率化 PCI PTS 6端末はAndroidベースで、決済だけでなく、POSアプリや在庫管理など店舗独自のアプリを端末上で直接利用可能。1台で多機能を実現します。

  • リモート一括管理で運用負荷軽減 クラウド上のダッシュボードから端末のアップデートや診断を一括管理可能。現場への技術者派遣コストを削減し、迅速な対応を実現します。

移行に向けた推奨アクション

2026年4月末の販売終了を見据え、Adyenは以下のステップで準備を始めることを推奨しています。

  1. 端末在庫の確認 現在使用中の端末のうちどれがPCI PTS 5対応かを確認し、新店舗や予備機として追加調達が必要かどうかを含め、正確にリストアップします。

  2. ビジネスニーズの再定義 単なる「買い替え」ではなく、「Android端末を活用してレジ待ちを減らす」など、PCI PTS 6の機能を活かした新しい店舗体験を設計するチャンスです。

  3. Adyen担当者への相談 最新のPCI PTS 6対応端末(AMS1、S1F2など)のサンプル確認や、具体的な移行スケジュールの検討、最適なデバイス選定については、Adyenの専門チームにご相談ください。

PCI PTS 6移行をビジネス成長の機会に

PCI PTS 6への移行は、単なる規制対応ではありません。最新の決済インフラを整備することで、レジ待ちの解消や店舗業務の効率化を実現できる、重要なビジネスアップデートの機会でもあります。

2026年4月の販売終了が迫る中、早めの準備がスムーズな移行の鍵となります。PCI PTS 6への移行計画や、最新端末の詳細については、お気軽にお問い合わせください。変化し続ける決済環境の中で競争力を維持できるよう、最適な移行計画を策定・ご提案します。

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