ガイドとレポート

決済でビジネスを簡素化する3つの方法

ビジネスプロセスの簡素化と、今後の成功に向けた基盤作りに、決済がどう役立つかを紹介します。

Fred Potter  ·  Adyen
12 11月, 2020
 ·  4 分

ビジネスでは大抵、物事をシンプルに保ち、複雑さを避けることを目指します。ところが、多くの企業では業務が複雑に絡み合い、収拾のつかない事態に陥っています。例えば小売業では、Eコマースソフトウェア、会計ソフトウェア、決済プラットフォーム、ヘルプデスクソフトウェア、サプライチェーン管理システムなどが必要に。さらに、返品、苦情、社内手続き(部署間での調整やウェブサイトの更新など)のプロセスも必要になります。挙げれば切りがありません。

長期的な視点を持たずに問題を解決するのは簡単です。Harvard Business Reviewによる調査において、回答者の86%が、ビジネスプロセスと意思決定が複雑になりすぎて、成長力の妨げになっていると述べています。

大半の問題と同様に、問題の存在を認めることが問題を克服するための第一歩となります。スケーラブルな成長を確実に実現するために、一歩引いて全体を見渡し、各プロセスと各プロセスの改善方法について検討し始めるべきタイミングがどの企業にも訪れます。複雑さを解消することで、自社の顧客とさらに広い集団のニーズを最適な形で満たせるアジャイルな企業の基盤を構築できます。 この記事では、複雑さの障壁を乗り越えるうえで決済が役立つ3つの領域に着目します。

1. 顧客サービスと顧客満足度を改善する

ビジネス活動を簡素化することで、どのように顧客の買い物体験も簡素化できるか、考えていきましょう。まず、すべての顧客接点を改善の機会ととらえます。Googleは「マイクロモーメント」というコンセプトを提示していますが、それはつまり「意思に基づいて決定が行われ、好みが形作られる、コンシューマージャーニー全体を通して発生する瞬間(モーメント)」。多くの場合、決済プラットフォームを改善することで、「マイクロモーメント」に影響を与えられます。 不満の残る顧客体験につながることが多い、複雑さが原因で生じる「購入者が直面する課題」と、設備の整った決済プラットフォームでこれらの状況を改善する「ソリューション」について、下記のチャートにまとめてみました。

<p>オンラインでジーンズを購入したが、店舗でもっと大きいサイズに交換したい。</p>

ソリューション

オンライン購入、店舗返品、または任意のチャネルの組み合わせを可能にする。


<p>欲しい商品が最寄りの店舗にないので、はるばる遠くの店舗まで行かなくてはならない。</p>

ソリューション

顧客がどの店舗を利用し、どのくらいの距離なら店舗に出向いても構わないと思うかを把握し、実用的なインサイトにアクセスする。


<p>店舗に実際に行くのは難しいので、電話やソーシャルメディアで商品を注文したい。</p>

ソリューション

ソーシャルメディア、コールセンター、またはEメールによるPay by Linkなど、新しい販売チャネルを導入する。


<p>好きな電子ウォレットが使えない、または後払いができない。</p>

ソリューション

複数の契約を必要とすることなく、最新のオンラインおよびオフライン決済手段に簡単に対応する。


<p>オンライン店舗再訪時に決済情報を再入力しなければならない。</p>

ソリューション

次回以降ワンクリックで決済できるように、初回承認時に決済情報を安全に保存する。

2. コストを削減してキャッシュフローを増やす

キャッシュフローは企業の活力源です。任意の時点(特に事業拡大を目指しているタイミング)で、流入資金よりも流出資金の方が多いと、困難な状況に陥る可能性があります。レポート作成に使用する複数のソフトウェアシステムや照合方法に互換性がないなど、財務上の複雑さが見られることもあります。

小売業者の例に戻ります。今日ジーンズを50本販売したとして、どの支払いをどのカードネットワークからいつ受け取るかのチェック、ダブルチェック、トリプルチェックに多くの時間と日数をかけたくはありません。また、多くの場合、口座の正確な照合のために、支払い済みのものと未払いのものを細かく確認する必要があります。売上と支払いを一致させるために、これを複数回行わなければならない場合もあります。一方、Sales Day Payout(販売日支払い)などの機能を使用すると、一日に支払われた売上額を1回の決済で受け取ることができ、以下のようなメリットを享受できます。

  • 照合の簡素化:Adyenは一日分の総売上額を一度に支払うため、照合が容易です。チャネル、通貨、決済手段の追加に伴ってさらに複雑化するおそれがある手作業での時間のかかるプロセスを置き換えましょう。

  • 予測可能なキャッシュフロー:口座に総額が入金されるタイミングを把握することで、より正確な予測が可能になります。Adyenは常に決まった期間後に支払いを行うため、キャッシュフローを予測できると喜ばれています。

さらに、すべてのデータを1か所に集めることで、複数のシステムからのデータの手動操作によって生じるエラーのリスクが解消されます。それにより、日付範囲、チャネル、決済手段など、さまざまな分類でデータを細分化し、ビジネスのパフォーマンスをより適切に分析できるようになります。また、短期間での最適化が必要な場合、プロバイダーを1社に絞ることで、依存するサプライヤーの数を低減。専任チームによる年中無休ののサポートにより、運用に伴うストレスも減らせます。

3. パフォーマンスを最適化する

パフォーマンスを最適化する第一歩として、自社のスキルが自社の最終損益に最大のインパクトを与えられる領域について検討する必要があります。一般的には、売上、マーケティング、会計、戦略などについて検討します。

ただし、決済プラットフォームは、さらに以下のような領域でも役立ちます。

  • 在庫管理:「エンドレスアイル」により、店舗や倉庫内の全在庫品をすべて把握できます。これにより、店舗に在庫がない場合でも、モバイルPOS決済端末に直接シリアル接続できる店舗スタッフがiPadでオンライン在庫にアクセスして、店舗で商品を販売できます。このようにすべての在庫を確認できるため、販売機会を失うことが一切なく、顧客は満足して店舗を後にします。また、月末の売上ベースのボーナスの配分を従来よりもはるかに簡単に行えるようになります。

  • 財務業務:すべての決済データを1か所にまとめることで、財務スタッフの業務負担を軽減できます。照合と異議管理をすべて決済プラットフォーム内で実行できるため、監視と管理が簡素化されます。

  • 顧客理解:購入者の詳細な人口統計情報は、どの店舗にどの在庫ラインを置くべきか把握するのに役立ち、迅速なカスタマーサポートを支えます。

  • スタッフのシフト作成:1年のうち、特定の日時のトランザクションのペースを調査することで、顧客のニーズを満たすのに十分なスタッフを常に店舗に配置できます。

テクノロジー、特に決済テクノロジーのスマートな活用は、ビジネスプロセスを簡素化する取り組みの原動力になります。最速で事業を拡大している企業は、複雑化について自覚し、この問題に全力で取り組んでいます。適切な決済プラットフォームを選択することで、懸念事項を1つ減らすことができます。


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