オムニチャネルとマルチチャネル:その違いとは

マルチチャネルの購入ジャーニーとオムニチャネルの購入ジャーニーの間には明らかな違いがあります。この記事では、オムニチャネルとマルチチャネルの違いや、Eコマースと小売業における重要性を説明します。

非常に数多くの多様なチャネルをまたいで生活が営まれているため、購入意欲が高まるタイミングと場所で顧客が買い物できる環境を整えるのは、理にかなっています。顧客に足を運ばせるのではなく、自分のジャーニーを自由に選択させるオムニチャネルまたはマルチチャネルのアプローチをEコマースに取り入れるのが得策です。

コンバージョンにつながるシームレスなカスタマージャーニーを構築するための各種手法をインターネットで調べようとすると、オムニチャネルとマルチチャネルという用語が区別なく使用される傾向があることに気づくでしょう。このために混乱が増すばかりではありません。マルチチャネルとオムニチャネルの購入ジャーニーとの違いは明確です。まずは複数のチャネルの提供に注力し、そのあとに、チャネル間を行き来する顧客体験に重点を置くことになります。

Eコマースと小売業における、マルチチャネル戦略とオムニチャネル戦略の類似点および相違点を深く掘り下げていきましょう。

マルチチャネルとは?

multichannel buying journey

マルチチャネルとは、何かを複数のチャネルで行える状態を表す用語です。マルチチャネルアプローチを採用した場合、顧客は自分の好きなチャネルで企業とエンゲージすることができます。こうしたエンゲージメントとして、決済、マーケティングキャンペーン、商品コレクションの閲覧が考えられます。

マルチチャネルジャーニーでは、どのチャネルとも統合されていません。ジャーニーに他のチャネルを追加することを決めた場合、そのチャネル特有のカスタマージャーニー全体を構築する必要があります。

各種チャネルはすべてブランドと結びついているものの、それぞれの顧客体験は分離しており、その時点で顧客がエンゲージメントに使用しているチャネルだけのものです。つまり、一貫性を持ちながらも独立した体験を各チャネル用に構築する必要があります。

マルチチャネルジャーニーの例

マルチチャネルの購入ジャーニーの一例が、地下鉄内で某企業の最新コレクションの広告を顧客が見た場合です。この顧客はその後、同社のソーシャルメディアにアクセスして他の商品をチェックし、最終的に同社のオンラインストアで特定の商品の詳細を確認します。試着したい商品があれば、同社の店舗を訪れ、自分に合うサイズがあるかを確認したうえで購入します。

オムニチャネルとは?

omnichannel buying journey

マルチチャネルアプローチは、店舗とやりとりするチャネルを選ぶ自由を顧客に与えるかもしれませんが、別々の情報をつなげて全体像を示すことはしません。マルチチャネルのカスタマージャーニーを、すべてのチャネルにまたがるパーソナライズされ、自分に合った体験にアップグレードするのであれば、次に取り組むのはオムニチャネルです。

オムニチャネルの購入ジャーニーは複数のチャネル間を移動でき、顧客が中断した地点から再開できます。異なるチャネルをつなげることで、購入客は、あるチャネルで始めたジャーニーを別のチャネルでスムーズに完了できます。

オムニチャネルの購入ジャーニーは、「構築すれば便利」というだけのものではありません。顧客はその時々で自分に合ったチャネルを選択できる柔軟性を求めています。当社の2022年版のリテールレポートによれば、消費者の61%は、オンライン購入商品の店舗での返品に対応している小売企業をひいきするとのことです。

オンライン購入商品の店舗での返品に対応している小売企業を、ひいきする消費者は61%

オムニチャネルジャーニーの例

オムニチャネルジャーニーは、顧客がオンラインで注文した商品を店舗で返品する、オンラインで在庫を確認してから実店舗に行くといったシンプルなもので構いません。さまざまなチャネルをつなげることで、顧客が別のチャネルで中断した購入ジャーニーを中断地点から再開できる、顧客対応体験を構築します。

最終段階:ユニファイドコマース

オムニチャネル体験は顧客にとってまとまりと一貫性のあるものに感じられるかもしれません。しかし、内部の処理がそれほどスムーズに進んでいない場合もあります。オムニチャネルジャーニーは顧客対応チャネルを効率化するよう構築されますが、往々にして、バックエンドでの処理はまとまりなく入り組んでいます。

Eコマース業務または小売業務のフロントエンドにどのようなチャネルを追加するにしても、不釣り合いなビジネス機能、レガシーアプリケーション、データに基づく断片的な洞察の寄せ集めを増やすことになります。また、複雑性がごく短期間で事業利益に支障をきたす可能性もあります。このことは、まとまりのないバックエンドがフロントエンドの体験に影響をおよぼし始めた場合に特に当てはまります。

幸いにして、現在のオムニチャネルの仕組みを向上して、すべての顧客対応システムとバックエンドシステムを一元的なプラットフォームで統合する仕組みに変えることが可能です。

この最終段階はユニファイドコマースと呼ばれます。ユニファイドコマースにより、すべての決済システムと各チャネルのデータを単一のプラットフォームに統合できます。このため、チャネルや地域に関係なく、事業拡大や顧客体験の向上に役立つ新しいテクノロジーをはるかに導入しやすくなります。

すべてのデータを単一のプラットフォームにまとめることで、顧客のニーズの特定が非常に簡単になります。

ユニファイドコマースを実現する方法の1つは、すべての顧客対応システムとバックエンドシステムの決済データを一元的なプラットフォームに統合することです。さまざまなチャネルをカスタマージャーニーの構成要素として扱うことで、顧客のニーズの特定や、迅速な事業拡大に役立つ新しいテクノロジーの導入がより容易になります。

ユニファイドコマースの例

ある購入客が店舗に訪れ、目当ての商品を見つけたものの、自分に合う色またはサイズの在庫がなかったとします。その顧客が店舗を出たり、競合店に行くことがないように、「エンドレスアイル(無限の売り場)」機能で購入完了をサポートできます。この仕組みがあれば、購入客は店舗で在庫品を眺め、目当ての商品を翌日自宅に届けてもらう手配を整えつつ、その場で別の商品を購入することができます。

業務のフロントエンドとバックエンドを統合するこの仕組みにより、顧客側はシームレスな体験を享受できる一方、企業側は顧客の購入行動の全体像をつかむことができます。

オーストラリアのローカルブランドであるR.M.Williamsがユニファイドコマースによるショッピングと決済の体験を強化した方法について、詳細記事をお読みください。

顧客とのあらゆるやりとりをユニファイドコマースに有効活用

マルチチャネルのカスタマージャーニーは現代の顧客体験の基準となっていますが、最初のステップにすぎません。急速に移り変わるデジタル化された世界では特に言えることですが、第一印象を与えられるチャンスは一度きりです。私たちは、生活に取り入れている新しいチャネルやデバイスをすべて用いて、F1ドライバーのギアチェンジに勝る速さで注意の対象を切り替えています。そのなかで企業としてできることは、ペースを保つことです。

そのためには、オムニチャネル戦略が重要となります。顧客のチャネル間の行き来を可能にする戦略を採用することで、顧客とのコミュニケーションの新しいチャネルや方法に適応する準備が整います。

しかし、業務のフロントエンドとバックエンドの統合によるメリットを享受できるのだとすれば、オムニチャネルジャーニーの利便性と体験を顧客に提供する段階にとどまる理由はあるでしょうか?ユニファイドコマースを導入すれば、顧客とのすべてのやりとりを単一の強固な基盤に記録できるので、複数のチャネル全体で購入客を簡単に認識し、そのニーズに応えることができます。

決済はユニファイドコマースの導入と成功に極めて重要な役割を果たします。すべての決済システムと、対面、オンライン、アプリといった各チャネルのデータを統合することで、顧客の特定、ニーズの把握、チャネルをまたぐシームレスな体験の推進をより適切に行うことができます。

ユニファイドコマースとお客様の業務にも享受できるメリットについて、詳しくは、当社にお問い合わせください。お客様の業務のシンプル化に必要な要素を明確にしましょう。ご連絡をお待ちしています。



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